嘘を言い続けたら“本人も信じ始めた”件

【注意】本記事は、一部が創作された内容を含みます。
実際の出来事や人物とは無関係です。娯楽としてお楽しみください。

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― 脳内会議、全員虚構派

嘘は一度きりじゃない、“継続するクセ”です

「え?あれ俺言ってたっけ?」「…まあ、たぶん本当だった気がする」
そう言って、明らかに盛った話を堂々と語る人に出会ったことはないだろうか?

最初はちょっとした見栄だった。
「彼女3人いたことある(※1人でもすごい)」
「海外出張って大変だよね(※1回だけ関空で迷子)」
「その人、昔の取引先でさ(※“一瞬だけ名刺交換”の人)」

最初の嘘を正当化するためにまた嘘をつき、気づけば**「もう全部そういうことにしよう」**と、
自分自身が一番信じ始めている――
そう、これが“嘘の自己洗脳”である。


嘘の積み木、崩れないように慎重に積む日々

本人に悪気はない。むしろ**「整合性を保つ努力」はものすごい**。
初期設定を守るため、話すたびに矛盾がないか記憶をスキャンし、
SNS投稿では過去の嘘と照らし合わせながら文章を組み立てる。

ある日、友人に「それ去年と話が違うよね?」と言われた瞬間、
その人の脳内では、こんな感じの会議が開かれている:


【脳内会議ログ】

議長:前頭葉
「えー、本日は“嘘:3年前の元カノ海外在住設定”に関する辻褄合わせ会議を開始します」
海馬(記憶担当)「正直、あれは“名古屋の人”でした」
自己肯定部「いや、でも“海外に行きたがってた”っていう話もしてたよね?」
想像力担当「ってことは“気持ちはもう海外”ってことで、行ったことにしてもバレないのでは?」
決議結果:海外在住設定を継続、本人も納得したとみなす。


嘘に“慣れる”と、罪悪感が減っていく

心理学には「繰り返すほど脳が納得する」という習性がある。
一度言った嘘を言い続けていると、やがて脳がこう判断する。

「…まあ、それっぽい話なら、きっと事実なんじゃない?」

つまり、最初は緊張していた嘘が、5回目には“懐かしい思い出”扱いになっている。
脳内の事実ファイルに“確定情報”として上書き保存されていくのだ。


本人の中では“リアル”なので訂正も不能

この状態になると、もはや**「嘘」と「記憶」が同居する世界が誕生する。
他人から「え、それホント?」と聞かれると、
本人は
“疑われたこと”に驚く**ようになる。

なぜなら、
「本当にそう思ってる」=それ、もう“嘘じゃない”のだ。

嘘を嘘として扱うには、“意識”が必要。
だが自己洗脳が進むと、嘘だったはずの情報が“記憶”の席に座ってしまい、
本当の出来事が“空席待ち”になる。

嘘を言い続けると、こうして「本当」になる

心理学には「自己整合性バイアス」という概念がある。
これは、人は自分の言動や記憶に矛盾があると、どちらかを“上書き”してでも整合性を保とうとする心の動きだ。

つまり、人は何度も同じ嘘を言ううちに、

  • 「もしかしたら本当にそうだったかも」
  • 「あのときの記憶、ちょっと曖昧だったし」
  • 「いや、少なくとも“気持ちは本当”だった」

自己説得のループに入り、やがて嘘だった記憶を“補完”し始める

このとき脳は、あたかもパズルの足りないピースを埋めるように、嘘の部分に「らしい記憶」や「整合する感情」を当てはめていく。

結果的に、

「うん、あれは確かにあった出来事だよ」
と**確信をもって語れるようになるのだ。

この瞬間、嘘は単なる“発言”から、“内的な真実”へと昇格する。


AIの診断:これは「意図なき虚構化」です

OpenAIベースの人格認識モデル「LieTrace 2.0」はこの傾向をこう定義している:

「嘘が“本人の真実”として内面化された状態。
特徴として、本人に悪意がなく、むしろその記憶を守ろうとする意思が働いている。
言い換えれば、嘘に感情が乗った瞬間、それはもう物語となる

要するに、彼らは嘘をついているのではなく、**“自作のフィクションを語っている”**に近い。
そして物語の語り手は、自分の物語が“ウソだ”と指摘されることに本能的な抵抗を示す。


まとめ:「信じたい気持ち」が生んだ、虚構の日常

「ちょっと盛った話」「忘れられた設定」「繰り返された思い込み」
それらが重なり、やがて本人の中で“真実”となってしまう。

悪気はない。だけど、信じ込んだ嘘は、誰にも訂正できない。

だからこそ、最初の小さな「盛り」は、
やがて**“自分だけが信じる世界”への入り口**になる。

今日もどこかで、
「それ、ほんとにあった話?」と聞かれた誰かが、
少しだけ間を置いて、「…うん」と言っている。

その瞬間、脳内会議は満場一致で、嘘を本物に認定した。

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