概要
2025年のゴールデンウィーク、大都市圏から観光地に至るまでホテル・民宿の予約がほぼ壊滅。ネット上には「泊まる場所がない」「野宿寸前」など悲鳴が溢れている。そんな中、注目を集めているのが“レンタカーで車中泊”という選択肢だ。いま、宿泊先ではなく“車”を確保する人々が増加中。レンタカー業界の裏側や利用者のリアルな声を交えつつ、変わりゆく旅のスタイルを追う。
宿が取れない…なら「寝られる場所」を借りれば？
東京・名古屋・大阪など主要都市の連休直前の宿泊施設予約率は98%以上。リゾート地では早くも数週間前から“満室”表示が相次ぎ、泊まれないまま出発を迎える人も少なくない。
そうした中で急浮上してきたのが「レンタカーで寝る」という旅のサバイバル術。
全国展開するカーシェア業者の一部では、「ミニバンやワゴン車の予約率が前年比180%」という異例の需要が起きている。
利用者の声：「フルフラットで横になれるだけで天国」
連休前に宿を押さえられなかった都内の会社員・山口さん（34）は、急遽7人乗りのミニバンを予約。
「正直、トイレとシャワーの問題はある。でも寝るだけなら充分。エンジン切って布団敷けば、キャンプ感覚で案外快適です」
SNSでも「車内泊 初心者セット」「ポータブル電源買って正解」といった投稿が急増。簡易マットやカーテンを駆使して“我が家化”する様子が注目を集めている。
レンタカー業界も対応急ぐ「車内泊オプション」登場
この動きに対応する形で、ある大手レンタカー会社は「車中泊専用パック」を期間限定で導入。寝具・遮光カーテン・LEDランタン・ポータブル電源がセットになっており、「乗って寝て観光できる」ことを売りにしている。
また一部地域では、駐車スペースの提供に加えて「トイレ・シャワー共用施設」の案内を行う自治体連携型の取り組みも進行中。
安全面とマナーには要注意
ただし車中泊には課題も。特に問題視されているのが、
- 路上駐車での仮眠
- 騒音・ゴミなどのマナー違反
- 熱中症・寒さ対策の不備
など。日本RV協会では「車中泊をするなら、必ず道の駅や専用施設を利用し、安全と地域配慮を忘れないで」と注意を呼びかけている。
まとめ：旅のカタチは“寝場所”次第で進化する
連休は“どこへ行くか”以上に“どこで寝るか”が鍵となる時代。宿が取れなくても、発想を変えれば旅は続けられる。レンタカーでの車中泊は、制約の中でも旅を諦めない人々の工夫と柔軟性を象徴している。
あなたは、次の旅に“どこに泊まるか”ではなく“何で泊まるか”を考えてみたことがありますか？
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