概要
近年、スマホ決済、ICカード、クレジットカードの普及により急速にキャッシュレス化が進行し、コンビニやスーパーで現金を使う機会が大幅に減った私たちの暮らし。「財布に眠ったままの小銭」「出しても使い道がない」という声が増える中、特にその影響を受けているのが細かすぎるお釣りだ。代表格とも言える11円という微妙なお釣りが令和に入りいよいよ見かけなくなり、絶滅危惧種として話題になっている。今後、小銭たちは一体どこへ向かうのか？現代のお財布事情をフランクに探ってみた。
キャッシュレス化が呼ぶ『お釣り絶滅危惧時代』
総務省によると、日本国内のキャッシュレス決済の割合は2022年時点で36％を超え、さらに20代〜40代では約半数が日常的にキャッシュレスのみで支払いを済ませるようになった。特に少額決済が主であるコンビニエンスストアでその影響は顕著だ。現金払いでは『11円』という中途半端なお釣りが多発したものだったが、ICカードやスマホ決済の浸透で、最近はめっきり見なくなった。
かつて学校帰りの学生や朝の通勤ラッシュのサラリーマンが、細かな硬貨をポケットやバッグに雑多に放り込み、財布をちらかせる光景は日常の一コマだった。しかし令和時代に入り、こうしたシーンも徐々に懐かしい過去のものへと変わりつつある。
11円という絶妙なややこしさ、小銭界の「迷子」
特に11円というお釣りの何とも言えない微妙さは、多くの人が経験してきただろう。10円玉と1円玉を受け取るたびに、「これ、いつ消費しよう…？」と悩んだ方も多いはず。SNS上では「11円のお釣りを受け取ると不運になる伝説」「11円玉が一瞬欲しくなる」などジョークも飛び出すなど、小銭は日常生活における雑談ネタ、冗談の格好のターゲットにもなっていた。
こうした”微妙な硬貨処理問題”がキャッシュレス化の流れとともに自然と解消され、『11円』は実質的に姿を消しつつある。
小銭絶滅がもたらすプラス面とは？
細かな硬貨が減少していくことに対し、専門家達は多くの利便性向上を指摘している。小銭を作るための製造コストの削減や店舗でのレジ作業軽減、更には財布の軽量化といったメリットも明白だ。特に最近の若年層を中心に現金を使う機会が減ったことで、財布そのものを持たずに外出するシーンも増えている。
しかし小銭完全消滅は難しい？
とは言うものの、完全に小銭が無くなることにはまだ多くの課題がある。自動販売機やコインロッカー、高齢者が多く利用する商店などでは、現金の流通は根強く、「小銭絶滅」はすぐに訪れるわけではない。
また、一部店舗では「小銭募金箱」を設置し、小銭を有効利用する取り組みも行われている。「あなたの財布の居場所がなくなった1円から救う小銭募金」といったユーモアと善意に溢れる取り組みも各地で生まれている。
具体例からみる身近な小銭トラブル
実際、私たちの生活の現場から小銭が関係する面倒なエピソードをいくつか見てみよう。
- 自販機で120円のジュースを買おうとしたが、1円や10円玉ばかりで100円玉がなく、購入できなかった（神奈川県・会社員男性）
- 募金箱に11円お釣りを入れようとしたら、なぜか1円玉が勢いよく弾かれて行方不明（兵庫県・30代女性）
- 財布が重すぎると思って中身を見たら、小銭で総額500円以上あるのに財布内で統一された5円玉ばかりで絶望した（沖縄県・20代学生）
このように、小銭というものは様々な「悲劇」とユーモラスなエピソードを引き起こす源でもあるのだ。
今後の展望——令和に続く小銭たちの旅路
現状、お釣りとしての出番を大きく減らしつつある細かな硬貨。しかし日本はまだ現金主義者も多く、小銭が今すぐ完全に消えることは難しいだろう。ただ今後キャッシュレスがさらに進めば、小銭の存在価値についての議論も活発になるかも知れない。
もしかしたら将来、『昭和生まれと平成育ち』の人たちは、11円のお釣りや小銭というものが懐かしのレトロアイテムになった時代を笑い話として次世代に語り継いでいるかもしれない。あなたの財布に眠っている「11円」、今のうちに大事にしておくといいことがあるかもしれない？！
まとめ
キャッシュレス時代の到来で、お釣りの主役だった「11円」をはじめとする細かな硬貨がまさかの絶滅危惧種入り。すぐに消えるはずのない現金や小銭との暮らしだが、需要の低下やコスト削減面を考えると徐々に減少し続けると推測される。そんな時代の流れを楽しみつつも、たまには財布に残された「絶滅危惧種」たちに目を向けてみるのも面白いかもしれない。
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